denden's 山紀行

山と自然を愛するmont-dendenが綴る山ログ since 2010

刈込湖・切込湖

山行日:2013年 2月17日(日) 日帰り
ルート:奥日光湯元バス停~蓼ノ湖~小峠~刈込湖~切込湖~往路を戻る
メンバー:mont-denden(ソロ)

 またまたスノーシューをしに行ってきた。今回はソロで!
 行き先は2週間前に行った安心の奥日光。前回は蓼ノ湖までだったが,今回はもう少し足を延ばして刈込湖とその先の切込湖まで歩いてみた。


 前日,湯元スキー場の天気用予報を確認すると,おーし晴れだー。

3:45 車で自宅を出発。外気温計を見るとマイナス3℃ 寒すぎるー。(泣)
 (私の住む場所は海に近くて比較的温暖な地域なのだが・・・)
 さらに隣の隣のN市に入るとマイナス8℃!! ア・リ・エ・ナ・イ・・・ いったい奥日光ではどのくらい寒くなってしまうのだ。

 いろは坂では,「い」のコーナーから雪だったが,朝から除雪作業をしてくれている作業員さんには頭が下がる。4WD+今シーズン購入のスタッドレスタイヤのおかげで,登りでは全く不安を感じずグイグイと登った。帰るころには雪がとけていますように・・・

7:40 湯元に到着。外気温はマイナス12℃だった。今日歩くコースはそれほど標高差があるわけではないから,まあ何とかなるでしょ!

8:00 身支度を整えて湯元を出発。天気は最高である。

前回も寄った温泉寺。屋根の雪がとけてないなあ・・・
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湯元源泉。きれいきれい。朝から撮影にいそしむカメラマンもいた。
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 湯元源泉の登山口から登り始めると,今日つけられたと思われるトレースはひとり分しかない。ということは私が2番手だ。ソロの冬山(?)は初めてなのに,もう少しトレースがついてから歩き始めればよかったと,少し後悔。

8:25 金精道路に出た。

2週間前はガードレールの上半分くらい見えていたのだが,今日はほぼ埋まっている。
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 歩くこと10分,あっという間に蓼ノ湖に到着である。前回は時計回りに一周したが,対岸へは復路に寄ることにして,今回は反時計回りに歩いてみよう・・・
 失敗失敗,すぐに踏破不能に。引き返して前回と同じ道を回った。

気温が低いので凍ってる面積が多い蓼ノ湖。
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 このあとは,葉を落として明るい森林帯を気持ちよく歩き,小峠を目指す。相変わらず今日つけられたと思われるトレースはひとり分だけだ。

 振り返るとだいぶ登って来た。
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9:15 最後の急坂を登りきると小峠に到着。雪質は最高!パウダースノーだ。

小峠。峠らしく風が強かった。(でもこの積雪量)
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 そこから少し行ったところに刈込湖への道しるべがあった。だがこれは夏道だ。事前に知りえた予備知識によると,ここから左のドビン沢へ下ったほうがはるかに楽に刈込湖へ行けるらしいのだ。

この道しるべは左に下りる。
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 ここで上の写真をよく見てほしい。ライトグリーンのジャケットが一休みしているのである。ちょっとちょっと,おたく何休憩してんのよ,そんなのダメだよ!!
 つまり,先行して唯一のトレースをつけていたのは彼なのだ。彼を追い越してしまえば,雪山ド初心者の私が先頭になってしまうのである。

 だけどだけど,彼が歩き出すのを待っているのも気が引ける。このパウダースノーだ。ラッセルを強いられるかもしれない。ラッセル泥棒と思われるのがしゃくなのだ。雪山ビギナーなのに変なプライドが邪魔をする。(汗)

 ああ,仕方なく彼を追い越して歩き出し,昨日つけられたと思われるかすかなトレースをたどっていく・・・

西に温泉ヶ岳が。
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樹々の影が長い。
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ん?あれ!? そしてついにトレースが消えてしまった・・・

なんてきれいな風紋・・・(汗)
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振り返れば私のつけたトレース。
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 ええい,ままよ! ようするにドビン沢まで下ったあとは,沢の一番低いところをたどっていけば刈込湖へ続くのだろう? 適当に歩いてしまえー!

ここがドビン沢の底辺。雪が深くて歩きづらいのなんのって!
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 沢の底辺は雪が深すぎるので一段上がった肩を歩いた。そろそろ刈込湖が見えてきてもいいはずなのに・・・ トレースは全く無い。ちょっと不安になってくる。
 と思ったら樹々の向こうが明るくなり,広い雪原が現れた!

9:40 無事,刈込湖に到着。
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説明版。人工物を見てほっとする。 
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 意外に広かった刈込湖の雪原。天気のよさもあって気持ちいいことこのうえない。湖面を歩いてみたいけれど,何せ私ひとりきりなのである。一歩踏み出す勇気はない。

左手は於呂俱羅山。
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中央右に山王帽子山,最奥には雪化粧した太郎山!
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 さてと・・・ これからどうしよう。予定では湖畔沿いを切込湖まで歩くのだが・・・

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 悩んでいても仕方がない。今週は寒かったので湖面は人が歩いても十分割れないくらい固く凍っているだろう。湖面よりやや高いところを歩けば大丈夫だろうと勝手に決める・・・(汗)
 意を決して歩き始める。振り返ると当然トレースは私のものだけだ。

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 上の写真の左側に注目。クラックがずっと続いているのが確認できる。たぶん気温が一気に上がったとき湖畔の雪が湖に沈み込んだのだろう。ここを歩くのは気持ちのいいものではない・・・

湖面は凍結しているが,なぜか雪が積もっていないスポットがある。
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 対岸に目をやるとライトグリーンの彼が歩いているのが見える。おーい,切込湖へ行こうよー! ひとりだと不安だよー。(汗)

 右の山腹に注目。「山」の文字が!
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 切込湖へ向かう湖畔は山の陰になっていて顔面凍結! いやあ寒いのなんのって,手足の指先の感覚が怪しくなってきた。絶対にグローブを外せない。

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 湖面がせばまり,切込湖が近いことを知らせてくれる。ときどき雪を踏み抜いて大慌てするが,すべて雪の下にできた空隙のせいだった。もし水だったら大変・・・ 緊張を強いられる。

まったくトレースは無い。
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 刈込湖と切込湖を連絡する水路はせまくて落差もあった。そこを抜けると・・・・
10:05 無事切込湖に到着!

誰もいない切込湖をひとりじめ。
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静寂。
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 ここで冒険心が沸いてきた。これだけ寒いし湖は一面雪に覆われいてる。たとえ人間ひとりがそこを歩いたとしても氷が割れることはないだろう・・・ この真っ白な雪の原っぱにトレースをつけてみたい衝動にかられる・・・

 恐る恐る湖面に足を踏み出す。異常なし・・・
 一歩,また一歩・・・ 異常はない。
 もう少し行ってみよう・・・(大汗)
 石橋をたたいて渡るがごとく湖面を歩いたトレースが下の写真。
 いくならんでも冬山ビギナーの私がたったひとりでこれ以上進むのは無理。既に無謀だったかも・・・

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 切込湖の静寂を独り占めした後は自分でつけたトレースを引き返す。

潜るスノーシューに四苦八苦した足跡。
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ここを引き返すときは自分のつけたトレースが何と心強かったことか!

通過時は,えも言われぬ余韻があった。
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10:40 最初に刈込湖に出たときの広い雪原に戻ってきた。
 切込湖への往復コースはずっと日陰だったため凍えそうだった。そこにきてこの陽のあたる場所は天国のように思われた。日差しを浴びてよみがえった私は,ライトグリーンが向かった対岸のほうへ歩いてみる。
 ようやく後発の登山客も数名到着。

太陽がありがたかった。
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 気が付くと腹が減っている。それはそうだろう,これだけ寒いのだ。身体の内燃機関は熱を発するためにフル稼働だったはずだ。
 適当な場所で雪を踏みしめて休憩スペースを確保し,持参してきたマットを敷いてケツを置く。食料は凍らないように夏山で重宝するクーラーボックスに入れてきた。持ってきた食料で一番食べたかったのは,やはり身体を温めるカップラーメン! サーモスボトルのお湯を注いで出来上がりを待つ。

すぐに冷めるから,クーラーボックスで保温しながら待つ。
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 刈込湖は想像以上に広く,時折山からカラッ風が吹き降ろしてくる。この風が雪煙を舞い上げて寒いのなんのって! カップラーメンを持っている左手は耐えられるものの,素手で箸を持っていた右手は感覚を失ってしまった。(汗)
 それでも風がやむと,大量の太陽エネルギーが降り注いでいるので,すぐに身体が暖まった。のんびりとインスタントコーヒーをすすっていると,続々とツアー客が現れ始める。その数,ざっと50名くらいか。よく晴れたこの日,ツアーも盛況だったに違いない。
 だがしかし,私のつけたトレースをたどって切込湖へと向かうツアーはひとグループも無い。それどころか一般客でも誰一人行かない。

 切込湖までのコースはもっとメジャーなルートだと思っていたのだが・・・

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 よく晴れて気持ちのいい場所。何時間でも過ごしていたいが,名残惜しみながらも刈込湖を後にする。

 帰路では不思議な感動を覚えることになった。
 それは,私のつけたトレースを頼って大勢の登山客たちが刈込湖へ向かったという事実だ。なぜならば,帰路の大部分で皆が同じ道を歩いており,他にはそれらしき跡がないからである。一番乗りの醍醐味を味わった。
 以前,福島の西大巓に登ったときのガイドで愛称「ハッシー」が言った言葉が一瞬思い出された。「雪山では,僕の前に道は無い,僕のあとに道ができる・・・」 あのときは,「へ! コイツ鼻につくこと言いやがる」と思ったけれど,その気持ちが理解できなくもない。・・・かな?(笑)

私の歩いたあと大勢が歩いた証拠?
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12:00 再び蓼ノ湖まで戻ってきた。気温も上がったせいか,往路よりも湖面が大きくなっていた。

ここは本当にすてきな場所。
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 2週間前に小猿の足跡があった少し広い湖畔には,まだ誰もトレースをつけていなかった。
 そこで,思い切りワシワシぐるぐると歩いてやったぜ!(爆)

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 2週間前に,横断しようとして落ちたあたり・・・??
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12:40 金精道路まで戻ってきた。

湯元温泉を見下ろす。
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 ふと金精道路を見ると,ものすごい数のトレースがある。そういえば2週間前のツアーでガイドの樋口さんが,道路を利用したツアーがあるって言っていたっけか。
 山を楽しむ体力はまだあり余っているし,このまま帰るのももったいない。ちょっと歩いてみることにした。

雪の日本ロマンチック街道を行く。
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少し高くなったところから見下ろす湯元。
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 初めてのソロスノーシューは,寒かったけれど天候にも恵まれて素晴らしい景色が見られ,楽しく一日を過ごすことができた。
 ソロで注意したことは,汗による濡れを考慮してグローブとソックスは予備を携行した。それから念には念を入れ,遭難対策にテントも持って行った。やりすぎか(笑)

 帰路の途中,不思議な光景に遭遇した。これは何という現象なのだろうか。2010年5月に安達太良山の開山祭に参加した際にも似たようなものを見たが,あれとも少し違う。
 ネットで調べてみると「幻日」(げんじつ)というらしい。大地震の前兆でないことを祈る(汗)

幻日
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安達太良山で見た現象。(環水平アーク)
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2 Comments

mont-denden says..."一番乗り!"
無謀にも一番乗りでしたが,無事に予定のコースを回れて楽しかったです。
あの日,どの方が石丸さんだったのかな?

地吹雪スノーシューの様子や大根が抜かれる気持ちは,さっき,がちゃぴんさんのブログを読ませていただき,よく分かりました。m109さんのダイブ,見事ですね!(笑)

2013.02.23 00:28 | URL | #- [edit]
m109 says...""
週刊ヤマケイにもこの日の刈込湖のレポが載っていました(^^♪
(ライターは石丸哲也さんという方です)
ノートレースのを歩くなんてすごいです!

私はこの日の前日に人生初の地吹雪スノーシュー(笑)を体験しました。
地吹雪もめちゃくちゃ寒かったです^^;

今年も雪が多いので、まだまだスノーシューは楽しめそうですね!
2013.02.22 22:48 | URL | #- [edit]

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