denden's 山紀行

山と自然を愛するmont-dendenが綴る山ログ since 2010

庚申山~皇海山へ

山行日  2011年9月23日(金)〜24日(土)1泊
ルート  1日目 銀山平(登山口)〜庚申山荘(テント泊)
     2日目 庚申山荘〜庚申山〜鋸山〜皇海山〜六林班峠〜庚申山荘~銀山平
メンバー  mont-denden(ソロ)


 彼岸ではあるが3連休だし山の虫が疼いて仕方がない。連休前の夜,布団の中で目を瞑る・・・ ふと降りてきたのが皇海山だ。そんな訳でまたまたソロで歩いてきたのである。皇海山は日本百名山のひとつに数えられる高名な山だが,私の中ではすごくマイナーなイメージがあって今日まで候補にあがることはなかった。
 この山を登るルートは大別すると二通りある。ひとつは群馬県側からチャイチャイと日帰りで登るコースと,ふたつ目は栃木県側の旧足尾町は銀山平から庚申山を経て登る由緒あるコースだ。庚申山はその昔,庚申講が全国で栄えた歴史ある山で,皇海山は「庚申山の奥の院」と位置づけられている。ここはやはり,庚申山を経て行くコースが正しき道だ。

 23日,山の神(家内)の怒りを買わないよう早起きして家の掃除をし,墓参りを済ませて午前9時に足尾に向け車を走らせる。茨城空港北ICから北関東道を利用,上三川ICで降りた後国道4号を宇都宮に向かい,途中のセブンで食料を調達して日光宇都宮道路を行く。終点の清滝ICを降り,いろは坂との分岐を右に分け国道122号線をひた走ること1時間弱,登山口の銀山平着いた。この山域の管理者である「かじか荘」に登山計画書を提出する。無人小屋である庚申山荘を利用せずテント泊したい旨を伝えると,小屋の前にテントを張っていいとのこと。ただし水やトイレの利用料として300円を支払った。
 ちなみにネットで前調べの結果,この行程から得られる写真では引き伸ばしてリビングに飾るような写真を撮れた例がない。ここはズルしていつもの重い一眼レフカメラではなく横着のコンデジ持参。

13:40 登山口を出発。最初は舗装路を歩く。これは日本中に多大な被害をもたらした台風15号の仕業。
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関東ふれあいの道,一の鳥居。その昔,登山口はここだった?
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15:50 本日の目的地の庚申山荘に到着。裏手の山が庚申山。
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保冷バッグに凍らせたアクエリアスと一緒に持ってきた。今回のコースでは購入できないからね。(笑)
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 庚申荘の中が気になってお邪魔してみるとすごく広々でしっかりとした造りの立派な山小屋!これで無人小屋とは・・・
 中には50代後半の男性が一人きり。もうお酒を飲んでいて気分よさそう。さっそく私もウイスキーとツマミを持参してご一緒させてもらった。京都から単身赴任で浅草にお住まいだそうで,休日はほとんど山に来ているとのことだ。二人で山の経験談に花を咲かせているところにやはり50代の夫婦が到着。本日の宿泊客は私を含めてたった4名である。3連休の初日なのにいったい何なのだここは。ホントに百名山?

 無人小屋なのでさすがに灯りはない。暗くなる少し前にテントに戻って夕食にした。
 寝るにはまだ早すぎるので,久しぶりにアマチュア無線でもやってみようと思い(mont-dendenは1級アマチュア無線技士),持ってきたトランシーバーでCQハローCQ・・・ だけど,出力が弱すぎるせいか誰も呼んでくれなかった。(泣)
 ラジオで明日の天気を聞いてみる。上々のようである。ウイスキーを飲みすぎた?いつの間にか寝ていた。


<2日目>
 朝4時半に起床。外は真っ暗だが朝食の準備を始める。朝食と言ってもチキンラーメンだが,麺を食べ終わったらおにぎりを入れて再び火にかけておじや。
 5:10 出発。 テントはこのまま張りっぱなしにして帰りに撤収することした。登山客が少ないため,それで迷惑をかけることもないだろう。

庚申山へ登る途中でご来光,最高のお天気だ。
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南西には富士山もうっすら見えていた。
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6:05 庚申山山頂に到着。登山道には,名前のついた奇岩や巨大岩,古い道標,神社跡地などがあって楽しませてくれたが,意外にも山頂は木々に囲まれひっそりとした場所だった。

庚申山山頂
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後に会った方の話では山頂付近を通過中にカモシカ10頭くらいに寄ってこられ,大変に焦ったそうだ。
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山頂を過ぎてすぐのところ。今度は北西側が開けて皇海山が目に飛び込んできた。あの稜線を行くのだな!
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奥日光の山々。右端が男体山だ。
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6:25 御岳山に到着。
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7:15 薬師岳に到着
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7:25 白山に到着
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 ん? 御岳山に薬師岳に白山ですか・・・ ここだけで百名山がいくつあるんだろう?(笑)
 庚申山と鋸山の間には,大小あわせて11ものピークがある。ホントに鋸だ!


白山から望む鋸山。画面左3分の1あたりの岩壁端に梯子が架かっているのがわかるだろうか?
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 いよいよこのルートの核心部に差しかかる。ちなみにこのコースは昭文社の「山と高原地図」では通常の赤実践の登山道ではなく赤破線の難路である。西穂高~奥穂高間などと同等の扱い?


まずは,クサリを頼りに懸垂下降のはじまりはじまり。
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腕力の無い女性にはちょっと厳しいかも・・・
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クサリを伝って岩壁をトラバース。
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白山から見えていた梯子。
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こんな垂直に近い壁なのにトラロープです。2本あるのが救い。
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トラロープに全体重を預けるのは気持ちのいいものではない。
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うーん・・・ これって適当にロープを垂らしてあるだけじゃー!! 登るのはかなり難しかった。
(しかし,ロープが無ければ登れない。管理者に感謝しなければ・・・)
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また出たよ垂直のクサリ。もういい加減うんざりしてきた。最近クサリが好きになったm109さんにお勧めかも。
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8:00 思ったよりも早い時刻に鋸山の山頂に到着。さすがに赤破線コース!かなり厳しいルートだったが通過してしまえばその厳しさを忘れてしまう。そして楽勝だったよとか言って仲間に自慢話をしたりして・・・

鋸山山頂。360度視界を遮るものはない。最高のロケーションだ。
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鋸山から望む日光白根山
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南西方面。肉眼では南北アルプスも見えていた。
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皇海山に向かう鋸山直下の登山道を降りて上を見たところ。まだこんなのが続くのか・・・
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・・・ この看板は見ないことにした。(汗)
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不動沢のコル 群馬県側の不動沢コースから登れば2時間でここまで来れるとのこと・・・邪道だ!(笑)
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 ところで,ここまで来るのにすれ違った人はゼロ。追い越した人もゼロ。もちろん追いついてきた人もゼロだ!本日の行程で会った人はひとりもいないのである。はっきり言ってこれまでに登った百名山の中で一番寂しい山だと思う。連休なのに・・・

 ところが,ここから1kmほど登ったところで腹が減ってしまい,カレーパンを食べながら休憩していると,追いついて来た人があった。当然群馬県側から登ってきた方で,彼によれば台風15号で林道が崩れてしまい,1時間ほど余計に歩かなければならなかったそうだ。なるほど群馬県側からの登山者も少ないはずである。
 この場所から皇海山頂上すぐそこだ。本日の行程は,ガイドブックによると休憩を含めると13~14時間にも及ぶと聞いていたが,このペースなら明るいうちに十分下山できそうだ。

頂上のほんの少し手前にあった青銅の剣。明治時代に庚申講の先達であった木林惟一という方が奉祀したものだそうだ。
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9:15 皇海山山頂に到着。百名山38座目だ!
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 鋸山の手前がタフなコースであったが,無事皇海山に登頂。たぶんこの日の山頂ゲット一番乗りだ!
 皇海山の山頂からは奥日光や尾瀬の山々の展望を期待していたのだが,残念ながら森林限界を超えておらず,木々の隙間からようやく日光白根山が見えるという程度であった。しかも周囲の木々は落葉樹ではないと思われ,さらに秋深い季節になっても展望は期待できない気がする・・・ うーんやっぱり人気でないかも。。。(汗)

 群馬県側の不動沢から登るコースでは,正直言って何が百名山なのか理解できないだろう。深田久弥が歩いたコースはやはり庚申山~鋸山を経る道であり,ここからは富士山や南北両アルプス,奥日光や尾瀬の山々,谷川連峰に至るまで全てを見渡すことができる。ここを歩かずして皇海山を語ることなかれなのである。


再び不動沢のコルを経て登り帰してきた鋸山。360度の展望!どちらかといえばこちらが百名山だー(汗)
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鋸山から望む皇海山,右奥に日光白根山が見える。
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 思ったよりも時間に余裕が出来たので,復路は多少遠回りではあるが,往路を引き返さず鋸山をさらに南下して六林班峠を経由するコースを下山することにした。

ものすごい笹ヶ原。登山道はどこにある?
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険しかった鋸山を南から望む。
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鋸山南稜線からの皇海山
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笹の道を行く。
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11:00 六林班峠に到着した。
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ブナが綺麗。
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えらい藪こぎだ。笹は腰どころか胸まで達し,足元の様子が判らず四苦八苦した。
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ここの水は美味しかった!ストックしてあった水筒の水を全て入れ換える!
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緑が綺麗なコースである。
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恐ろしい笹の藪。どこまでも続く笹の藪!クマと遭わないよう鈴を鳴らしながら歩いた。
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12:55 庚申山荘に到着。長かったー!!
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 結局,鋸山から六林班峠経由でここに着くまで誰にも会わなかった。(汗)
 ここでテントを撤収するため30分ほどを費やす。その間4名の方が山荘を訪れた。しかし4名とも皇海山へは登らず庚申山のピストンだとのこと。・・・誰もが忘れている静寂の百名山「皇海山」

あとは銀山平をめざして下るのみ。これは夫婦蛙岩。
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水量豊かなせせらぎ。
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おー!入山時にあった一の鳥居だ。もうすぐ登山口だー!さすがに疲れた・・・
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15:10 登山口である銀山平のかじか山荘に到着。今日の早朝出発してからちょうど10時間の行程であった。ガイドブックには14時間かかることもあると書いてあったが,健脚な人なら日帰りもOKだ。
 かじか山荘は国民宿舎だが,下山した登山客の日帰り入浴も可能である。さっそく600円支払らって汗を流す。うれしいことにちゅるちゅる温泉で肌が小躍りして身体も元気になった。

<考察>
 なんとなくマイナーなイメージの皇海山であるが,庚申山~鋸山経由のコースはおススめ。晴れた日ならばきっと登って良かったと振り返ることだろう。無人小屋があるだけであり,寝具と食料を持参しなければならないハードルはあるが,そこは百名山に名を連ねる山! ぜひ一度トライして欲しい。

2 Comments

mont-denden says..."Re: クサリ"
 たしかに厳しいクサリですが,以前にご一緒した北穂~涸沢間みたいな高度感はありませんよ。m109さんなら楽勝です!
 ただし,私の知っている山ガールでm109さん以外の方にはお奨めできません・・・(笑)

 落石は怖いです。普段から発声練習をしておきましょう。。。
「ら-----------------く!!」

2011.09.29 21:24 | URL | #- [edit]
m109 says..."クサリ"
私にはこのクサリはちょっと無理そうです・・・。
先日、槍ヶ岳の下りで小石を落としてしまい焦りました。
途中で止まったので良かったのですが、クサリ場が少し怖くなってしまいました(>_<)

下山のコースの緑がとてもきれいですね!
でもあまり人が通らないコースなのでしょうか?
森林浴が気持ちよさそうなのにな~
2011.09.29 20:42 | URL | #SFo5/nok [edit]

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