denden's 山紀行

山と自然を愛するmont-dendenが綴る山ログ since 2010

不帰嶮に挑戦!

<山 行 日> 2011年8月15日〜17日
<予定コース>1日目 栂池高原(ゴンドラ・ロープウェイ)〜栂池平〜白馬大池山荘キャンプ場(泊)
      2日目 白馬大池〜小蓮華山〜白馬岳〜杓子岳〜白馬鑓ヶ岳〜天狗山荘キャンプ場(泊)
      3日目 天狗山荘〜不帰嶮〜唐松岳〜八方尾根(ゴンゴラリフト)〜八方
<メンバー> mont-denden(ソロ)

 
 
 前回の南アルプス南部の山行で恒例の夏山は終わったはずだったが,山小屋泊まりだったので何か物足りず,ひそかにソロ山行を目論んでいた。
 やはり行き先は北アルプス!8月もすでに中旬なので,雪渓の残る山域を目指すなら北アの中でも更に北がいい。そこで白馬三山を候補にする。
 単に白馬三山を縦走するなら1泊で十分である。でもせっかくだから2泊はしたい。それなら白馬三山に不帰嶮〜唐松岳を追加しようと思いつき,天気予報と睨めっこしながらタイミングを計ってさわやか信州号を予約した。
 不帰嶮(カエラズノケン)とはなんとも不吉な名前の山・・・ 足場の悪い岩場の連続,ハシゴやクサリがたくさん架かる険しいコースとのことだが,いつかは挑戦したいと思っていた。



もし滑落しても二本のロケットエンジンから火が出て飛べるのです。



 7:30 栂池高原スキー場のゴンドラに乗車。ガスの昇るのが早いが天気は上々,さすがに北アルプスの山々は森林限界が低く,岩肌が白く光ってカッコいい。この分なら山を満喫できそうである。




ゴンドラから望む杓子岳(右)と白馬鑓ヶ岳(中)


 ロープウェイが終点まで上がるともうすでにガスがかかってて残念。時間もたっぷりあるので栂池自然園(高層湿原)に寄り,白馬連峰をバックに花の写真でも撮ろうと思っていたのだが・・・
 8:20 諦めて
山歩き開始。


 歩くこと2時間,あっという間に乗鞍岳に到着。大きなケルンが無ければどこが山頂なのか判らないほど平らな山頂。



乗鞍岳山頂に到着。


 さらに30分も歩くともう大池である。大池は北アルプスで2番目に大きな池。宿泊場所としてのロケーションは最高の部類だと思う。



白馬大池山荘が見えます。


 天狗原などで大休憩をとりながらかなりゆっくりと歩いたつもりだったが,それでも3時間で白馬大池山荘に到着。
 キャンプ場は山荘のすぐ目の前にある。家族連れやカップル,私のようなソロ山行の人といろいろな方々がテントを張っていて,数えてみればその数36張!池を背景にとても開放感溢れるところで人気なのも頷ける。2007年にこのエリアを訪れたときにぜひ泊まってみたいと思った場所だ。
 しかし・・・テントを張り終えた途端にざーざーと雨が降り出した。先が思いやられる山行である。だが,テントの真ん前はお花畑で最高のロケーションだ!



私のテントは最前列左から4番目のオレンジ



 夕方5時を過ぎると,覆っていた雲が突然消えてシャッターチャンスが訪れた!



大池山荘の周囲はお花畑だらけ



山荘の裏には大池と乗鞍岳


チングルマはもう秋を迎えています。


持参したウイスキーを飲んで気持ちよくなっている夕方7:00,再び雨が降り出した。フライシートはやはり持ってきて良かった。大きなくしゃみが止まらない人がどこかに居て少しうるさかったが耳栓をすれば気持ちよく寝てしまう。




<2日目>
3:30起床,朝飯に昨日の食べ切れなかったコンビニおにぎりから海苔を除いてコッフェルに入れ,水を注いでガスストーブにかける。火が通ったところで海苔をちぎってふりかけて簡単おじやの出来上がり。これを腹にかっ込んでからテントを畳んで4:35出発!天気は上々である。





2日目の朝。昨日通過した乗鞍岳のケルンが小さい。


 小蓮華山に向かう途中,雷鳥の親子に遭遇。地図にもライチョウ多いと書いてある。なるほど・・・
 もう少し行くと,白馬岳の大雪渓が目に飛び込んできた。2007年に歩いたことを思い出す。





少しガスが昇りはじめたかな・・・


6:10 小蓮華山に到着。山頂には鉄剣が突き刺さっていた。



小蓮華山山頂



 小蓮華山を少し過ぎると,ガスが湧き出してきて西風もかなり厳しい。しかし,この辺りから望む白馬三山は3つの頂が重なり絶景だと聞いていた。(2007年はガスだった)ここでは大きなカメラを三脚に据え,いつ顔を出すかもわからない白馬三山を寒風に震えながらじっと待つカメラマンがいた。
 私も同じ場所で30分粘ったが,撮れた写真はごらんのとおり(涙) カメラマンさんに「諦めて先に行きまーす。」とここを後にした。


いいかげんに顔を出せ!白馬三山。



白馬岳山頂まであと少しです。


 7:30 白馬岳山頂に到着。風が強くて寒くて霧雨で景色も何もあったものではない。剱岳や立山などまったく見えない。
 カメラにもよくないが証拠写真をとりあえず・・・



しょうもない山頂


 15分ほど下ったところにある白馬山荘のスカイプラザ。2007年には生ビールをがぶ飲みしたところだ。今日は寒くてビールなど飲めない。かわりにホットココアを出してもらった。



3000m級の山の直下にある施設とは思えません。ピアノもあります。


 寒くて暖房を焚いているせいか,窓ガラスも曇って真っ白。こんなコンディションの中,なかなか再出発する気になれない。超超大休憩して9:00にようやくスカイプラザを出発した。


 10:20 ここまで歩くのに特にコメントなし!敢えてコメントするなら白馬三山ならず,白で散々?



杓子岳の証拠写真。ここに辿りつくまでの道のりは風と白い風景



杓子岳〜鑓ヶ岳の険しい稜の間にある谷



鑓ヶ岳手前で再びライチョウの親子に出会いました!


 真っ白な霧の中,途中で道を間違えるも11:20ようやく鑓ヶ岳山頂に到着。
 どうでも良いのだが,山頂にはご覧のしかなかった!もう少しましな山頂のサインがあるといいかも(笑)



山頂にあった木・・・



少し下ったところから鑓ヶ岳を仰ぐ



3度目のライチョウ遭遇。悪天候のほうが出会える確率が高いのかしら・・・


 いよいよ横殴りの霧風が強い。11:50鑓温泉との分岐まで来た。m109さんはここを登ってきたんだ。周囲は硫黄の臭いがする。
 私もここを下って鑓温泉に浸かりたいところだが,今回の目的は不帰嶮。さらに稜線を南に向かう・・・



鑓温泉分岐


 小さなピークを越え20分ほど歩くと突然霧の中から天狗山荘が現れた。さっそく幕営の受付を済ませてテントを張った。
 天気が悪いし寒いし自炊する元気が出ず,天狗山荘の食堂でカレーを頼んでしまった。横には35歳くらいの夫婦がくつろいでいて,話しかけると江戸川からやってきたとのこと。立派な70リットルザックを横に置いているのでどんな山行か気になって聞いてみる。すると,栂池から入山して大池に泊まり,翌日は白馬岳頂上宿舎,そして本日は天狗山荘・・・ちなみに明日の予定を聞いてみれば,やはりというか・・・案の定鑓温泉とのこと。まったく持って羨ましい山行である。1泊でも可能なこのルートを4泊だなんて!
話す方,聞く方,互いに大笑いしてしまった。



霧の中から突然現れた天狗山荘


 ところで天狗山荘はとても素敵な山小屋だ。テン泊客にも差別無く食堂を開放してくれ火気類も責任を持って火事に気をつければ使用して良いとのこと。
 主人は,もろ山小屋のオヤジという形容がピッタリの男気あふれる人物だ。ぜひ一度泊まってみることをお勧めする。


 テントを張ったは良いが,間もなく暴風雨に! 後から来た客は強風にテントを張ることができず,山小屋のお世話になることになる。




風雨に耐えるテント内でウイスキーを飲る



 この日の夜は本当に酷いコンディションだった。テントが吹き飛ばされるか心配で,何度も起きて張り綱を確認しに外に出た。バスドラムを連打するがのごとくテントのバタつく音に苛まされ,耳栓をもってしてもうまく眠れず寝不足になってしまうのだった・・・


<3日目>


 3:30起床。今日はいよいよこの旅の核心である不帰嶮に挑戦する最終日である。
 まずはテントの外を覗いてみる。??? 何も見えない! そう,ヘッドライトの光が霧に反射して真っ白なのだ。車で霧の中を走ると味あうあれと同じ現象である。ちなみに山小屋までの30mを歩いてみたが,それだけで道に迷ってしまう。こんなコンディションでは不帰嶮などとても不可能だ。
 それでも晴れるかも知れないと期待し,棒ラーメンを茹でて朝食の仕度をする。
 5:
30 若干風は弱くなったが基本的なコンディションに変化なし。不帰嶮を諦め鑓温泉に下ると決意する。雨で濡れたテントを撤収し,重いザックを担いでテン場を出た。
 すると,3名の学生パーティーが不帰嶮方面に向かおうとしている。行きたい・・・行ける・・・
そして性懲りも無くそのパーティーの後を追随してしまう。(汗)
 その10分後に稜線に出る。出た途端に体が吹き飛ばされそうな強風である。これで行けるのか?と自問自答を繰り返す。すると反対方面からやってきた別の3名のパーティーがあった。残念ながら悪天候で引き返してきたとのこと。
 これで私も決心がついた。やはりこのコンディションで不帰嶮は危険だ。そうして来た道を引き返し鑓温泉へと下るのだった。




奥に見える八方尾根。本当はあそこを下りたかった。



鑓温泉へ下る途中のお花畑



左上から右下にかけてのクルマユリの群生がわかるだろうか。肉眼ではすごかった。



鑓温泉手前の雪渓



鑓温泉です。m109さんここで露天風呂入ったんだー。勇気あるぜ!



轟轟と流れる温泉



温泉にえぐられ崩壊する雪渓。大雪渓よりも変化があって面白い。



サングラス妖怪



猿倉に到着!(爆)


 そういうわけで,m109さんが8月はじめに歩いたのと全く同じコースを単に逆に回った山行になってしまった。ちなみに下山後に入浴した温泉も同じ「みみずくの湯」でした。(笑)


 m109さんの素晴らしい写真に比べ,ブログアップするのも億劫になるほど景色ゼロの山行であったが,まあテント泊でなければこんな苦労も味わえないぞ!と見栄を張れば,救われるのかな???


 結局,今回の一番の目標だった不帰嶮には行くことができず,踏んだり蹴ったりの山行となってしまったのだった・・・


<結果コース> 1日目 栂池高原(ゴンドラ・ロープウェイ)〜栂池平〜白馬大池山荘キャンプ場(泊)
       2日目 白馬大池〜小蓮華山〜白馬岳〜杓子岳〜白馬鑓ヶ岳〜天狗山荘キャンプ場(泊)
       3日目 天狗山荘(鑓ヶ岳方面に引き返す)〜鑓温泉分岐〜鑓温泉〜猿倉




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