denden's 山紀行

山と自然を愛するmont-dendenが綴る山ログ since 2010

体力勝負!南ア南部 その3

 さあ,赤石岳に向かってまずは下りのはじまりはじまりー。





 下ること約40分,何やら黄色が鮮やかな斜面が見えてきた。近づいてみればおおー!なんて綺麗なお花畑なのだ!



 植生を保護するためフェンスに囲まれているが,登山道はその中をトラバースするのでフェンスの数箇所に設けられた扉を開けて進む。
 お花畑は,ハイ松に追いやられ厳しい環境の場所に咲くと言う。それだけに大事にしてやらねば。




 この後,お花畑で写真を撮っていた若い女性に抜かれる。
 KIM:女に抜かれるとムカつきますよねー。
 
隊長と私:・・・



 右下が荒川小屋で標高は約2600mである。左は赤石岳3120m! 500mの登りが待っている。ひえ〜南アルプスアップダウンきつー!



 このあたりで隊長が計画とは異なる提案を持ちかけてきた。それは赤石岳をピークハントした後,本日中に椹島ロッジまで下ってしまおうというもの。そうすれば次の日が楽で帰路の東名高速で渋滞に巻き込まれずに済むという。
 私は大反対である。何故今ここに居るのか!それは日常から離れて山に滞在していたいからである。隊長の「早く家に帰りたい思考」は理解できないのであった・・・ 当初の二泊目は赤石岳避難小屋の予定。夕焼けや星空,翌朝のご来光など,ここに泊まらなければ見られないシーンがいくつもあるはずだ。私はそれを楽しみに重い一眼レフを担いで登っているのだ・・・ 計画どおり行きましょうよー! とは思ってみたものの,実は必然的に隊長の提案どおり下りる羽目になってしまうのだが・・・



8:20 荒川小屋到着!




 荒川小屋を過ぎるといよいよ登りの始まりである。最初は緩やかで歩きやすいが・・・




8:45 大聖寺平という場所。長野県側へ下る分岐点。




9:05 振り向けば荒川三山。右奥が悪沢岳,左は前岳と中岳が重なっている。




 だいぶ雲も上がってきた。左上に槍穂が見える?







9:50 小赤石岳(3081m)到着! さあもうひと頑張りだ。ここからあの頂(赤石岳)までのコースタイムは50分。






 この後,最後の登り15分というところで,先頭の隊長が突然立ち止まって後を振り向いた。???
 「オレ・・・ ゆっくり登るから先に行ってくれ。」(笑)
 KIM「隊長ぉ,衰えたんじゃないっすか?」(爆笑!)
 そしてKIMはすっ飛んで行ってしまった。当然私は隊長に付き合った。(汗) KIMも少しは衰えろよ!


10:20 朝3:30から歩くこと約7時間。赤石山脈(南アルプス)の名前にも使われている主峰の赤石岳(3120m)に到着!




 小赤石岳の奥に荒川三山,更に奥は白峰三山。




 直下に赤石岳避難小屋が。このときまだ私は,この小屋に泊まる気満々でいた。あとはビールでも飲んでゆっくり山の空気を楽しもうと・・・



 さっそく避難小屋に移動する。他の登山客は誰もおらず3人だけだ。それはそうだ,同じコースを辿ってくるなら,3:30出発の私たちを抜いていった人はほとんどいない。小屋には美味しいフルーツゼリーがあるよとすれ違う人が教えてくれたけど,あったのはフルーツプリンだった。でも美味しい! そしてビールの冷たいことと言ったら・・・ 「うおー,うんまい!」とデカイ声を出してしまった。五十代後半くらいの小奇麗な女の人(山小屋主人の奥さん?)が「そう言ってもらえると嬉しいです。雪渓まで下りて雪を取ってきた甲斐があった。」とのこと。さらに話をしていると隊長が50歳(もうすぐ51歳)だと聞いて「えー!?信じられない。どう見ても四十代にしか見えない!」それを聞いた隊長は「山へ来るために鍛えてますから!」と両腕に力こぶを作るポーズ(笑)


 さて,これから下るのか泊まるのか,それとも途中にある赤石小屋に泊まるのか。主人の奥さんが言うには,今日はこれから50人の宿泊予定者がいるとのこと。30人規模の小さな小屋なのに50人も泊まったらギューギュー詰めなんである。真っ平御免だ! こうして椹島ロッジまで下山することで全員の意見が一致。コースタイムは約6時間だ。俺たちなら4時間で下れるぜ! 11時15分下山開始・・・



13:00 途中の赤石小屋。隊長大丈夫っすかー? だってくたびれちってよ〜。 だんだんコースタイムどおりのペースになってきてますよ隊長ぉ・・・




 そんなこんなで長い下りを延々と歩き続け15:15,椹島ロッジまで残り15分というところで林道に出た。そのとき,後方から突然東海フォレストの送迎バスが現れてロッジまで乗せていってくれた。



 なんてドンピシャなタイミング!わずかな距離でも嬉しかった・・・ こうして3人は,普通なら2泊3日で歩くタフなコースを1泊2日で歩いてしまったのだった。 椹島ロッジで宿泊の受付を済ませ部屋へ。




6畳の個室に悠々3人である。これならぐっすりと眠れることだろう。そして何より嬉しかったのは風呂に入れること。12時間も歩き,汗(塩)でべとべとになっていたので実に気分爽快!風呂から上がってレストハウスに移動してイェーイお疲れー!




 さすがに疲れたので夕食を済ませると泥のように眠った。

 翌朝起床すると女子ワールドカップ決勝戦の真っ最中である。みんなテレビの前に釘付けになり一喜一憂しながら観戦。試合はPK戦までもつれ込み6時20分になっても決着がつかない。畑薙第一ダム行きバスの始発は6時30分なのに最後まで見れるかどうかわからない。見れなかったら物凄く悔しいが・・・ でもギリギリで何とかなでしこジャパンの優勝を見ることができた。おめでとうー!! 勝ちが決まった瞬間みんなで歓声を上げ,急いでバス乗り場に向かうのだった。
 帰路では,もう台風の余波の影響が出ており東名高速では反対車線が高波により通行止めになっていた。


 初めての南アルプス南部の山行は終わったが,率直な感想はやはりハードだった。アップダウンが大きく上3000m超の稜線である。当然と言えば当然だが・・・
 登山口へのアクセスが異常に長くてなかなか行く機会のない山域だが,北アルプスのような喧騒はなく,静かでのんびりした山行を楽しむのには持って来いの山域ではないだろうか。ただしスピード登山はお勧めしません。(笑)


 下山後翌日の7月19日,台風6号により私たちが通ってきたと思われる県道(長いワインディングロード)で土砂崩れが発生。117人の登山客らが孤立状態になっているという。計画を前倒しして良かったー!







2 Comments

m109 says..."Unknown"
さすがのスピード登山メンバーですね!
予定があえば一緒に行きたかったのですが、行ったら確実に足でまといでした・・・。

南アルプスは本当にひとつひとつの山が大きいですね。
しかも3000m以上の山!
歩きごたえがあって楽しそうです。
いつか行けたらいいな~と思っています。(もちろんゆっくり登山で
2011.07.24 21:05 | URL | #79D/WHSg [edit]
mont-denden says..."謙遜されるな。"
毎度コメントありがとうございます!

いえいえ,m109さんなら余裕のペースですよ。
でも,赤石岳だけは本当にデカイです。

昨年,義父の所属する山岳会のメンバー2パーティーが,同じコースから聖岳,光岳まで縦走しようと試み,1組は力尽きてドクターヘリに運ばれ,もう一組も完走を断念したしたそうです。

歩き応えは最高レベルの山域ですね。いつかは南部の続きにトライできるといいな。ゆっくり登山で・・・ 
2011.07.24 23:30 | URL | #79D/WHSg [edit]

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